5月6日の竜巻のニュースは誰もが知っていることと思います。
残念なことに、この建物の中で一人の死者が出てしまいました。
映像を見て分かるように家が逆さまになっています。
「住宅が飛んだのか?」とか
「基礎まで持ち上げたのか?」とか
話題になりましたが、その研究報告を聞きに、建築士事務所協会川口支部主催の勉強会に越境で参加しました。
講師は金井工務店の金井さん。
東京工芸大学の田村先生と一緒に研究をしてきたそうです。
構造委員会でいつも一緒に活動している方です。
その時の記事が日経ホームビルダー2012年7月号に載っています。
インテグラルの社長にカブってますが金井さんも写っています。
田村先生によると建物の大きさや重さ、屋根の形状により算出された最大瞬間風速は109~121m/s。
(ちなみに建築基準法で想定している最大瞬間風速は36m/s)
それの計算式がコレ。
なにやらさっぱりわからんです・・・。
ということで、数式以外の文章を読み込んでみるとこんなことが書いてありましたので、絵にしてみました。
風の直撃を受けた建物はそのまま横にすべる。
すると地面が削られ盛り上がる。
この盛りあがった地面は写真でもはっきりと確認できます。
盛りあがった地面につっかえ少しずつ浮き上り、建物の下に風が入り込む。
風速100m/sという風の力に負けて転倒する。
ここで注目すべき点は、転倒するまでは建物の形は保たれていたと推測されること。
(そもそも、先に壊れたら基礎は持ち上がらない。)
つまり、風の力で壊れることはなく、転倒した衝撃で壊れたということです。
竜巻の進路、地形、周辺状況により偶然の事故と言わざるを得ないところに無力感を感じます。
津波で家が流される状況と似ています。
建物の中は安全であるべきです。
しかし天災にはかなわないのでしょうか?
最後にこの度の災害で亡くなられた方、またそのご家族の方々に対しまして心よりお悔み申し上げます。
また被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
なぜ、竜巻で家が逆さまになったのか!?
仕事のこと