BLOG橋本健二の建築士ブログ

ヒートショック対策工事

温熱向上

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本日は住宅の断熱と健康という報告会に参加してきました。
ヒートショックという言葉を聞いたことがあると思いますが、温度差が体に悪影響を及ぼします。

ということで、寒い我が実家でDIYヒートショック対策工事を行いました!
以下工事内容です。

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無暖房の廊下、台所、トイレはなんと2度。
1月8日の最強寒波が到来した朝8時頃とはいえ、さすがに心配になります。

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早速ヒートショック対策工事に取り掛かります。
まずは各部屋をつないでいるこの長い廊下をどうにかしなくてはなりません。
昔の家はこのような長い廊下を通らないとトイレや浴室に行けないんですよね。

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ということで、暖気を逃さないために帰宅動線と家事動線を分けて間仕切りを取り付けました。
つまり帰宅動線は無視して家事動線だけ暖かくなるようにです。

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選んだ材料はこれです。
ハニカムスクリーンとは空気層のあるカーテンみたいなものです。
空気層があるので断熱効果があります。
通常は窓に取り付けるのですが、今回は間仕切りとして使用します。

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誰も住んでいない2階に暖気が逃げないように、階段にも取り付けました。

結果、どうなったかというと、トイレの温度がなんと2度から12度
に上がりました!!!

断熱工事は行っていません。
台所やトイレにも暖気が届くように断熱区画をつくっただけです。
工事時間も約2時間のDIYです。

ただし、12度でもまだ寒いです。
これ以上は暖かくならないので暖房機がもう一つ必要になります。
つまり増エネにはなりますが、医療費と比べれば安いものです。

本来であれば断熱材を入れたり、2重サッシを入れたりするのが最適ですが、家をいじりたくないという人は少なくありません。
自分の親でさえも知識だけでは動かせないとつくづく勉強になりました。

病気は医者にしか治せないけど、建築士は病気にならない(なりにくい)家をつくることができるはず。
予算がなくても確かな知識とちょっとした工夫があれば建築士が命を救うことだってできると思います。

両親ともに70歳を超えていますが元気に長生きして欲しいものです。


※今回の工事の前後で血圧を測ってもらっていました。
上100下60という、そもそも低血圧だったというオチ・・・。