さいたま市浦和区領家にある小さな古民家カフェ「きのか」より椅子の補修を頼まれました。
このカフェは当社が改装しオープンに至った経緯があります。
この椅子は岐阜県に本社を構える飛騨家具専門店で製造されたもの。
ホームページを拝見すると大正9年創業で今年100年を迎えているようです。
しかし、オーナーはこの会社ではなく当社に依頼してきました。
聞くとこの椅子は40年以上も前に購入し、リビングで使っていたものをカフェで活用しているとのこと。
家具メーカーに依頼すれば治ると思うけどかなりの高額になってしまうということでした。
大工さんに相談したところ桧の板なら貼れるということで、多少座り心地は変わるのは納得の上で補修に取り掛かりました。
受け板をいれて椅子に合わせて削った桧の板を入れ込んでいきます。
板の厚みもこの椅子に合わせています。
3枚目をいれて完成です。
マットを敷いて椅子が蘇りました。
今はいろいろな家具が安く手軽に買えるようになりました。
でも、いいものを直しながら長く使うことも出来るのです。
この椅子は世代を超えて受け継がれ、そして直されてまだ使われていきます。
これはきっと金額が高い安いでは計ることのできない価値であるはずです。
壊れたら捨てて新しいものを買う。
よりも
壊れたら直して、そして次世代へ受け継ぐ。
なんかいいなと感じます。